設立趣旨書 | 特定非営利活動法人ウイメンズ・ボイス

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設立趣旨書

趣 旨

1999年、男女共同参画社会基本法が成立施行され、男女平等な社会つくりが国の基本方針として確認された。
それを契機に国の政策も、今までになく男女平等に取り組むようになった。

しかし、このような風潮は2000年を過ぎた頃から反転する。
各都道府県・市町村で策定された男女共同参画条例への反発が起こり、全国的に男女平等の推進に反対する気運が高まったからである。
男女平等は、「男らしさ・女らしさ」を否定すると批判され、国や自治体の取り組みは、これを期に極めて消極的なものとなった。
今や、男女共同参画社会のかけ声は聞かれるものの、実現へ向けての具体的な政策はほとんど行われていない。
最近の例をあげると、国立女性教育会館や各自治体の女性会館等は「事業仕分け」の対象とされ、廃業や事業縮小を余儀なくされている。

このような現状のなかで、男女共同参画社会(男女平等だけでなく、多様な人種や文化をも包含する人権を尊重する社会)を実現させるための活動を行うためには、民間による活動が不可欠であること、公的な活動と協力して現状を変える活動を行うことが必要である。
本法人は、男女共同参画社会の実現を目指し、女性に関する研究と活動を支援することを目的とする。
女性の活動を援助するNPO法人は他にも有り、全国規模で多様な活動を行っている団体もあるが、本法人は、地域で対応すべき問題を恒常的に取り上げて活動することを特徴とする。
目下、名古屋市で女性の活動を支援する何らかの活動を行っているNPO法人はごく少ない。ゆえに本法人の活動は、名古屋地域にとって貴重な、かつ有効な活動となり得るだろう。

申請に至るまでの経過

理事長・杉本貴代栄は、長年大学において男女共同参画を推進するための教育と研究を行ってきた。
具体的には、大学の教授(社会福祉学博士)として「女性学(男女共同参画に関する理論や活動)」や「女性と福祉」に関する講義を行い、研究活動の成果として数冊の著書を出版した。
また自治体や各企業の要請に応えて講演や研修を行ってきた。

しかしそれらの経験からしても、男女共同参画社会を推進する教育や研究の普及は、未だ不十分であると痛感している。
全国の大学・短大で開講されている「女性学」関連講座はまだ少ないし、また大学内での講座では一般市民が気軽に受講できる制度ではない。
一般市民を対象とした女性学関連講座が公的な機関(ウイルあいち等)で恒常的に開設されることが必要である。
また、企業や自治体が定期的に関連講座(セクハラ・パワハラ防止講座も含む)や研修を開設することも今後さらに必要である。
上記したような経過と理由により、公的な講座開催が激減し、各種女性相談が縮小された現状においては、民間による活動がより必要とされている。

杉本貴代栄は2015年3月末で金城学院大学を定年退職するが、それを期にNPO法人を設立してその活動に専念することを決意した。
幸いにも大学や地域で趣旨を同じくして今までにも協同して活動を行ってきた各専門家たち(弁護士、ソーシャル・ワーカー、社会福祉士、介護福祉士、税理士、フェミニスト・カウンセリング等)も、NPO法人の設立に同意し、活動をともにする熱意と決意を明らかにしたことが、本法人申請に至った経過である。

本法人の具体的な活動の柱を、以下3項とする。

1) 研究会・講習会の開催・講師の派遣事業

2) 女性の活動や研究を支援する事業

3) 女性の生活総合相談事業

平成26年12月5日

特定非営利活動法人ウイメンズ・ボイス

設立代表者 杉本貴代榮

住所
愛知県名古屋市千種区今池4丁目5番6号
パークホームズ今池ステーションプレミア201